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宇野功芳先生、ありがとうございました [雑記]

宇野功芳先生が亡くなられました。
硬膜下血腫の手術後、体力の衰えのため、執筆活動を勇退され、死因は老衰との報道。

何年も前から、宇野功芳先生は影響を受けた人物の一人ではあっても、音楽に対する好みや関心は大きく変わり、近年はその著作やレコ芸での評論についても、少なからず批判的に見ていました。

しかし、それはあくまで宇野功芳先生がご健在だったから。やはり、刺激やインスピレーションをいただく対象であったことは疑いもなく、亡くなられたことは失意でしかない。

青二才だった私に、文通を快諾してくださったことや、お会いしたときの細くて柔らかい手の感触を思い出す。

レコ芸の最新号を読んだが、金子建志の評論は、もはや音楽を語る評論ではなく、楽譜とその再現に関する楽理的な分析でしかない。つまらない、というのが偽りのない気持ちだ。

ブログやツィッター含め、誰もが宇野功芳になれる世の中。音楽について、気軽に語れる礎を築くきっかけになったことは間違いないはず。

心より御冥福を祈ります。ワルターやリリー・クラウス、クナッパーツブッシュやシューリヒト、フルトヴェングラーとどうぞ語らってください。きっとベートーヴェンやブルックナー、モーツァルトも待っていることでしょう。


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